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その自費治療、患者はどう思ってる?

2025.10.10

デンタルカウンセリングオンラインへようこそ。

講師の占部直子です。

カウンセリングはT Cにとって主な仕事ではあるのですが、歯科医院でのカウンセリングって、まだ世間では当たり前ではなかったりします。


当たり前じゃないから、他の医院との差別化ができるとも思いますが、患者さんによっては前向きに受けてくれない場合もあります。

治療費の話になるまではどんどん目がキラキラしていても、金額を聞いた途端、あからさまに目が死んじゃう・・・

カウンセリングルームに流れるなんとも言えない緊張感。

この緊張感が苦手で、なかなか患者さんに決定を促せないというT Cも多いです。

そこをどう打破するか?

答えは「雑談」だと思います。

雑談をして、相手がT Cと会話することに慣れてくれれば、見極めはしやすくなります。

私自身、雑談ができるようになるまで実は3年かかりました。人見知りする性格のせいか、とても遅い成長だと思います。

ただ時間はかかれども、雑談ができるようになれば、その場に慣れることができ、落ち着いて患者さんの行動やポーズをじっくり観察できるようになっていきました。

検討しているのか、興味はあるけど迷っているのか、何か腑に落ちないことがあるのか、言いづらいことがあるのか、はたまた全く興味がないのか。

沈黙があったとしても、その沈黙にどんな意味があるのか、分からなければ正直にきくこともできます。

「今、どう感じていらっしゃいますか?」と。

質問すれば、人は答えてくれるので、正直に「興味ない」と言われることもありますし、「予算200万、これで何か考えてくれ」と言われることもあります。

何も答えられない方には「何のどんなところが気になっていますか?」と掘り下げて聴くこともできます。

特に男性の患者さんは奥さんに財布のひもを締められているのか、自費治療の話になると一気にトーンダウンすることも多いです。

男性にとって、お金のことや、治療に対する恐怖心ってすごくセンシティブな部分だと思うので、とにかくプライドを傷つけないよう、カウンセリングを終えるよう心がけています。

余談ですが、ご主人はここで自費治療をあきらめる人が多いのですが、その奥さんって自分の治療のときは、セラミックやインプラントをする人が結構いるんですよね。

家計に響かないように計算して、「ダンナには内緒で」とか言って・・・

ということは、そのご家庭は説明を聞けば、必要だと思うし、自費治療が全くできないわけじゃないのです。

ただ、ご主人は帰ってから奥さんに聞くこともできないようで、世の中、俗にいう鬼嫁って多いんでしょうね(笑)

ここで諦めてしまうと、やはり保険治療に決まることが多いですが、もしご本人が、治療に前向きだけれども奥さんに言いにくいようならば「奥さんもお越しいただければ、私からきちんと説明させていただきますよ」とぜひT Cが味方になって、ご主人に協力してあげましょう!